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ビジネス英語力を向上させる方法とは?日常会話との違いから勉強のコツまでを解説


ビジネスのグローバル化にともない、業種にかかわらず海外とやり取りをする機会が増えています。今や、多くの人にとってビジネス英語は必須スキルといえるでしょう。今回は、ビジネス英語と日常会話との違いや、ビジネス英語の必要性を説明するとともに、ビジネス英語の勉強法を紹介します。

 ビジネス英語とは?

ビジネス英語と日常英語の違い


ビジネス英語も日常英語も同じ英語に変わりはありませんが、ビジネス英語はビジネスの場で、日常英語は日常生活で使われます。場面が違えば、使うボキャブラリーや表現、内容も異なり、英語を使う目的も異なるでしょう。

英語には、日本語のような敬語がほとんどないといわれており、欧米ではビジネス上の関係も日本より形式ばっていません。しかし、プロフェッショナルな表現が求められたり、相手との関係性やシチュエーションによっては、フォーマルな表現が適していたりする場合も少なくありません。

ビジネス英語の一例


ビジネス英語の一例を紹介します。

▶ 概念が明確な単語

ビジネスの場で、特にメール文の英語では、概念が明確な単語を使うとプロフェッショナルな印象を与えます。例えば、receive(⇔get:受け取る)、discuss (⇔talk about~:~に知らせる)、provide(⇔give:提供する)、inform(⇔let ~ know:~に伝える)などです。

▶ お願いをする表現

例)I was wondering if you could submit your proposal no later than next Friday.

I was wondering と過去形で始め、if以下もcouldと仮定法過去にすることで、直接的に気持ちを伝える現在形より丁寧になります。さらにsubmit(⇔turn in:提出する)やno later than (⇔by ~:~までに)と、概念が明確な単語や熟語を使用することで、フォーマルかつプロフェッショナルな文章になります。

▶ 目上の人へ反対意見を述べるとき

With all due respect, I think we should proceed with the Plan A.

With all due respect(お言葉を返すようですが)といった慣用句や、“I think”を入れることで、目上の人に丁寧かつ婉曲的に反対意見を述べることになります。

ビジネス英語が必要とされる理由


ビジネスのさまざまな場面で、英語を使ってその目的を無事達成するためには、その場面にふさわしい英語を使う必要があります。

日常英語としては問題ないとしても、ビジネスの場には不適切な表現があります。知らないうちにビジネスにそぐわない英語を使ってしまうと、円滑な取引に支障をきたす可能性もあるのです。そうならないよう、ビジネス英語の語彙(ごい)、表現、効果的な使い方を身に付けなくてはいけません。

実際に、ビジネス英語を使ってコミュニケーションを図るには、相手(外国人や外国企業を含む)の理解や尊重(異文化理解を含む)も必要になります。日本のビジネスやコミュニケーションの常識が、世界や相手の常識とは限らず、相手への理解不足がビジネスの進捗に影響を与えることもあるでしょう。

また、口頭のコミュニケーション、特に多数の聞き手のいるプレゼンテーションの場合には、適切な英語表現や使い方だけでなく、シーンや目的に合ったジェスチャーや目線、表情、声の抑揚、話すスピード、間(ま)、ステージ空間の使い方、プレゼンスライドの見せ方など、非言語コミュニケーション力も必要になってきます。

 

 ビジネス英語の勉強のコツは?

ビジネス英語の勉強のコツをいくつか紹介します。

「読む」から身に付ける


「読む」「書く」「話す」「聞く」の英語4技能のうち、ビジネス英語では「読む」機会がもっとも多くなります。メールでのやり取りや資料の読み書きなど、ビジネスではさまざまな「読む」場面があります。

「書く」もありますが、それは自分で文書を作成するときだけです。しかし職場では、自分の文章だけでなく、他者が作成したさまざまな文書を読まなければならないため、それだけ「読む」機会が多くなるのです。

なお、ビジネスではメッセージを伝えるための電話対応や会議などで「話す」「聞く」場面もあります。しかし、より明確に伝えられ、エビデンスとして履歴や文字が残るメールやチャットなどが利用される傾向が高いため、結果的に「読む」機会が増えるのです。

日本人が海外とコミュニケーションする場合はなおさら、メール、チャットや資料など「読む」ものが多く使われます。商談の場合、最終的には取引の条件も契約書に明確にまとめられるため、これも「読む」につながります。

日本人にとって「読む」は、学校教育で学んだ基本があるため伸ばしやすい技能でもあります。「読む」ができるようになると「聞く」も向上しやすくなります。そして、「読む」「聞く」といったインプットができてはじめて、「話す」「書く」といったアウトプットができるのです。

つまり、「読む」は、「聞く」「話す」「書く」のベースといえます。

日本の企業社会では、TOEICのなかでも Speaking & Writing TestsやSpeaking Testではなく、 Listening & Reading Testが英語力を判定する指標とされるケースがほとんどです。このことからも、ビジネス英語を勉強するにあたっては、まずは「読む」を制することがとても重要ということがわかります。

英語のリーディング力を上げる勉強法については、「英語リーディングの勉強法!身に付けるメリットや上達させるためのポイントを紹介」をご参照ください。

 

シーンと目的ごとに使われる英語表現に多く触れられる教材を選ぶ


効率よくビジネス英語を身に付けるポイントは、自分自身のビジネスやキャリアアップに応じて、英語を使用する目的やシーンを考えることです。そのうえで、実現に向けて本人に合った勉強をすると効果的でしょう。そのため、最善の方法は人によって異なります。

一方で、「目的やシーンごとに使われる英語表現に多く触れる→練習をして覚える→必要に応じてリハーサルをする→実際に使う」といった流れは、すべての人に共通して有効です。

シーンと目的別の表現を多く集めた教材のうち、コストパフォーマンスの高いものを4つ紹介します。

2021年4月に新開講したNHKのラジオ講座です。

年4回の音声ダウンロード付きムック本です。

NHKラジオ講座のテキストです。ビジネスシーンごとのスキットで易しい英語表現が身に付きます。ラジオ講座は2021年3月で終了しているため、バックナンバーでの勉強になります。

NHKラジオ講座のテキストです。実際のビジネスシーンで話題に上るテーマでビジネス英語が学べます。前身の番組も含め通算33年間続いた上級者に大人気の杉田敏先生のシリーズですが、ラジオ講座は2021年3月で終了しているため、バックナンバーでの勉強になります。

その他、Skypeを利用するオンライン英語、ビジネス英語を中心に学べる「Bizmates」、アプリで学べる「スタディサプリ ビジネス英語コース」などもおすすめです。

上記で挙げた教材は、「読む」だけでなく、なりきり音読、シャドーイング、リピーティング、ディクテーション、暗唱などにも利用して、「聞く」「話す」を練習すると効果的です。

なりきり音読やシャドーイングなどの方法は、「英語脳を作るには?今すぐ取り組めるトレーニング法を紹介」で紹介していますので、ご参照ください。

 

自身のビジネス英語を身に付ける目的に応じて方法・教材を選ぶ


ビジネス英語を身に付ける目的が何かによって、方法や教材を選ぶのも効率的です。

<書く>

英語4技能のうち、ビジネス英語の「書く」を習得するには、場面に応じて「英借文」(すでにある正しい良質な英文や定型表現を借りて自分なりの英文を書くこと)を繰り返し練習するといいでしょう。また、英文メールにも定型表現があるので、それらを使って簡潔に表現することを心がけましょう。良質なインプットがまずあり、それを「真似る」(まねる)ことで良質なアウトプットの「学ぶ」(まなぶ)につながるのです。

英借文からさらに成長させ、英語らしい伝わりやすい表現のライティングについては、以下の書籍からそのコツを学べます。

TOEIC700点以上、英検準1級以上くらいの方におすすめです。話題の中心(主語+動詞)が文頭、概念の明確な動詞(「強い動詞」)や能動態(無生物主語含む)の使用、無駄のない表現(「言葉の燃費」)、読み手にとっての既知情報から新情報という伝達の流れ(内容の理解のしやすさ)、具体的かつ肯定的な表現(noやnotの否定形は極力使わないなど)を、多数の改善例の例文をもって、分かりやすく解説しています。いい例文自体も英借文で使える対象になります。

<話す>

例えばプレゼンテーションをするために「話す」スキルを鍛えたい場合には、ToastMasters(トーストマスターズ。アメリカ:https://www.toastmasters.org/・日本:https://district76.org/ja/)がおすすめです。プレゼンテーションの内容と、非言語での「伝える力」の両面において、スピーチの極意を高いコスパで学べます。

全世界140ヶ国以上で35万人以上、日本では4,000人以上の会員が「クラブ」(サークルのようなもの)という単位で母国語(日本語など)と外国語(英語など)で、月間1~2回の「例会」に参加して学んでいます。日本ではほぼ全都道府県に200以上のクラブがあり、オンライン前提のクラブもあるので、自分に合うクラブ(英語クラブや、日本語・英語の両方で行なうバイリンガルクラブ。例会に参加しやすい近隣のクラブなど)を選び、何回かゲスト参加して雰囲気を確かめて加入するといいでしょう。

約1.5~2時間の例会では、お題に基づく即興スピーチ(1分~2分半)や準備したスピーチ(5分~7分半程度)などを行ない、他のメンバーが即興の評価や助言をしてくれたり、メンターがついたり、仲間同士で支え合う環境の中で、楽しく上達していきます。例会の司会の役割もあるので、英語の司会進行のスキルも身に付けられます。NPOによる運営かつ先生のいない互助組織なので、コストも月間2,000円程度~(クラブの維持費等により異なる)と安価ですが、トーストマスターズのノウハウ満載の質の高いテキストや段階的なカリキュラム、ご自身に合った学習パスに則り、プレゼンやコミュニケーションスキルを効果的に身に付けられます。各クラブの例会単位の活動の他、各クラブ間の交流、各地域や全国レベルのコンテストやイベントなどもあるので、スピーチや英語を学ぶ仲間や凄い先輩にも沢山出会え、学ぶいい刺激になります。

<グローバル人材として必要な知識や語彙を習得する>

国際的なビジネスにおいてグローバル人材として成功するためには、ビジネスに必要な知識や教養、専門用語などの語彙も身に付ける必要があります。

英語中級者以上(TOEIC700点や英検準1級以上等)の人は、まずは日本関係の英字新聞やサイト(『Japan Times』『The Japan News』『JAPANTODAY』等)のBUSINESSやWORLD欄など、英語上級者(TOEIC850点以上、英検1級以上等)の人は、『The Economist』『The Wall Street Journal』『Financial Times』『TIME』『Bloomberg Businessweek』等の雑誌/新聞やサイト、ビジネスや教養や自己啓発系の原書などを日頃から読む習慣をつけるといいでしょう。

速読法を身に付ける


以上、「書く」「話す」「知識や語彙の習得」を例に挙げて紹介しましたが、ベースになるのは、やはり「読む」力でしょう。「読む」力を効率的に向上させ、その力の効果をいっそう高めるのが「速読法」です。

なお、内部昇進や転職などのキャリアアップにつながることから、多くの社会人がTOEICの得点を上げようと勉強していますが、TOEICの問題の約半分はビジネス関連です。そのため、TOEICの勉強は、そのままビジネス英語力全般の向上につながります。このときも、TOEICの攻略法として速読法が役に立つのです。

速読法を習得すると、膨大な英文メールや資料などを通常の2倍から5倍以上も速く読めるようになり、仕事の効率や生産性が飛躍的に向上します。

英文メールや英文の資料を介して急ぎで仕事を進めなくてはいけない……そのような状況下におかれることは、ビジネスでは多々あるでしょう。

そのときに、速読をしながら仕事を進めることができれば、自然とビジネス英語での「読む」力を高められます。英語4技能のうちベースとなる「読む」を極めれば、「聞く」「話す」「書く」力も効率的に向上させることが可能です。実用的な英語力を高めながら、昇進や転職の際に高く評価されるTOEICの得点アップも効率的に図れるでしょう。

英語速読の概要やそのメリット、トレーニング方法などについては、「英語速読のコツと本質」「英語速読とは?日本人が速読できない原因や効果的な速読向上法を紹介」をご覧ください。

なお、Max Readingでは、和訳して理解しようとする、知らない単語で立ち止まる、返り読みをするなどの好ましくない癖を取り除き、「目で広く捉える」×「脳でイメージ理解する」といった目と脳の新たな使い方を覚えるトレーニングを行います。それにより、一生役立つ速読法を身に付けることが可能です。

 日々の仕事のなかでビジネス英語能力を向上させる

紹介したように、ビジネス英語力を高めるには、「読む」力から伸ばす、上手に教材を選ぶなどのコツがあります。しかし、そういったコツを使ってビジネス英語力を高めようと考えても、仕事が忙しく勉強時間の確保が困難な場合があります。

仕事で英語を使っている人にとっては、仕事の環境がビジネス英語を学ぶ絶好の環境になり、日々仕事で目を通す英文や資料などがよい「教材」になります。「速読法」を身に付けていれば、こうした英文を速くインプットでき、短時間で効率的にビジネス英語を学ぶことに繋がります。また、2~5倍以上速くインプットできるようになって仕事の効率や生産性が格段に上がる、TOEICのスコアが上がる、新聞/雑誌やビジネスや教養/自己啓発系の書籍(日本語&英語)を沢山効率的に読めるなど、ビジネス力やキャリアアップにも有効です。

日々の仕事に実際に活かしながら効率的にビジネス英語力を高めていける、速読法の習得を目指してみませんか?

 

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